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戦災戦士’sコラム | 明寿会 | 川崎市 介護事業所

2016年06月の記事

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    昨年発覚した救急救命士の施設居室ベランダからの三名投げ落とし事件を考える。

    犠牲となったのはアミーユ(有料老人ホーム)入所者であった。

    同じ介護施設であり、私たちの日常仕事との共通性と対立点はなにか?

     

    *共通性と対立点:認知症高齢者をお世話することは共通。

    しかしその高齢者は地域の発展させた功労者であるという視点がない。

    天から目の前に降ってきたような感覚で認知症高齢者を世話する行為だった。

    地域でどう活躍したのか、高齢に至り入所までの時間的経過、歴史が見えない世界。

    まるで突然高齢になったあかの他人の感覚。

    感情が離れている。

    だから周辺症状しか目の前にない。

    救急救命士のうぬぼれと他人への自慢が残る。

    そこから、自慢を発揮し、見せびらかしたいという邪念が発生。

    自らが火をつけ行動した。

     

    *高齢者を目の前にして施設の教育がない。

    悲劇の根拠に職員教育の誤りがあった。

    地域の歴史的発展を支え、その結果高齢化した人々という感情が生まれていない。

    そのうえ高齢になって認知症になった人の対応力研究ができなく、お世話で失敗して反発をうけ、ベットに放り投げる行為など、やり返す行動等低レベル介護へエスカレートした。

     

     

    対立点:地域の人をお世話する考えが欠如し、その結果、物流で物を扱う視点に陥ったと思われる。

    背景には地域を発展させた人々のお世話という視点、痕跡の発見する努力が欠落。

    アミーユ内部の学習、研修、気づきもなく、企業の拡大路線のなかで当人は仕事の誇りを喪失し、見失い、破滅に陥った。

    地域に盲目か地域福祉第一かが柳田との対立点。

    人々の生活の痕跡や生きざま、生活史を辿ることで高齢者が理解できる。

    その結果としての高齢者の白髪やかかえる病気や顔のしわの深さを理解できてゆく。

    高齢者の介護は、地域の歴史を学び、生きざまを学び、日本の歴史を学ぶこと。

    その訴えには、たとえ認知症になっても、その声には歴史があり、理由があり、家庭の背景がある。

    それに目をつぶっては介護活動の未来はない。

     

    *このほか私たちの直近に、多摩川河川敷の中学生の事件もあった。

    大脳の未来を思考する前頭葉がまだ未発達の少年たち。

    動物脳の興奮を抑制するだけの経験力がない。

    アルコールによる動物脳の興奮にまかせてしまった。

    メディアは巨大な資金スポンサーに目をつぶって免罪し、この点を欠落させている。

    子供の未来を考える企業活動。

     

    *名古屋女子大生の、人をころしてみたかった事件がある。

    この人にとって「他人」とは、 自分にとって「物」同然。
    宗教に参加する振りをして近づいて、中年女性を騙して、下宿へ誘導し、殺害。

    冷酷な視点。

    自分と自分の家族以外は「物」。

    企業の拡大路線のなかで教育を受けた家庭。

    アミーユとの共通点が見えるのではないか。

    労り、お世話の必要と根拠を教育しない企業論理。

     

    *介護は日々が自らの研鑽、研究、学習、自己抑制、自己葛藤、修行である。

     

    *福祉は文化。

    福祉はその国の文化レベル、私たちの仕事は地域文化レベルの底上げである。

    福祉活動を通して、地域が、子供集団が、社会の文化レベルが向上するように努力しましょう。

    (2016/6/8柳田) 

     

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